令和7年度会長あいさつ

令和7年9月2日更新
  
 

全国中学校理科教育研究会 会長 ()() (えい)()
(東京都日野市立第一中学校・校長)

 令和7年8月6日に行われました第72回全中理北海道大会、役員会・理事会におきまして、全国中学校理科教育研究会会長となりました。東京都日野市立第一中学校長の和田栄治でございます。
 全中理の全国大会は、全国8ブロックの持ち回りで行われており、今年度は北海道で行われました。約500名の先生方の参加をいただき、教育課程、学習・評価、観察実験、環境教育の4つの分科会においては、各都道府県から選ばれた研究発表があり、協議や質疑応答、その後の交流等が盛んに行わました。また、北海道発祥の「若い教師の集い」実践発表や生徒発表など、先進的な取組があり、大変充実した大会になりました。理科教育に携わる先生方が一堂に会し、それぞれの研究成果や実践を分かち合うことで互いの授業改善につながり、さらに、その輪を広げてくことで、理科教育の未来を切り拓いていく力となることを改めて実感いたしました。
 ところで、昨年末に「教育課程の基準等の在り方について」中教審に諮問され、学習指導要領の改訂に向け、質の高い深い学び、柔軟な教育課程、各教科等の内容、負担への配慮について検討が始まりました。例えば、学びに向かう力・人間性等については、評定には反映せず、評価の観点としては残すなど、社会の大きな変化を踏まえ、中学校の教育も大きな変化があるようです。私たち教員は新たな課題を捉え、教育実践の改善を進めることが求められています。
 そのような中で、全中理は全国の中学校理科教員によって組織された唯一の研究団体として、研究成果の共有と連携を基盤に活動を続けています。各地区・各校での成果や課題を全国的に交流し、子供たちが科学的に考え、未来社会を主体的に担う力を育んでいけるように、今年度も力を尽くしてまいります。
 本会の活動がさらに発展し、理科教育の質の向上につながりますよう、引き続き皆様のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。